会期 2019年11月22日(金)−11月27日(水)
時間 13:00~19:00 *最終日は15:00まで
■オープニングレセプション 11月23日(土)18:00~20:00
制作テーマ
私はなんとなくということを人より大事にしたいと思っていた。なんとなく選んだものの方が本能的で真実だと思うからだ。なんとなくはとても楽であり、考えを放棄できる。しかしなんとなく生きていたら、当たり前だが自分の思うように人生は進んでいかない。やりたいことをするには考えなくてはならない。考えを放棄できる場所はあまりない。放棄していたらその分割を食う羽目になる。考えることや思うことが嫌いなわけではないが、考えたくないことを考え、思いたくないものも思わなくてはならないことになる。私はその食い違いがとても疲れることであり、同時に面白いことだと思った。生きていると誰もが無理やりそういう状況になるのだ。考えを放棄することは生きることを放棄することと一緒なのだ。
やりたくないことをやらなければならない状況の中、唯一私にとって許してくれる場所が制作であった。自分の中のなんとなく、を尊重していい場所であえてその食い違いに向き合って結論が出ない考えを繰り返したいと思う。
自己紹介文
小さい時から嫌なことがあるとノートの隅に繰り返し同じ言葉を描いて真っ黒にするような子だった。今の制作もその延長線上だと考えている。自分の生活の中で心に引っかかった感情を凶器や狂気を持って殺してやる気持ちで生きている。普通に生きていても環境の変化や人間関係など様々な問題に直面し、様々な感情が生まれる。問題に直面した時、自分に一切非がないとは思わない。むしろ自分のせいのときもあるだろう。しかしもやっとした感情はどういう場合であっても出てくる。誰かを責めても意味がない、どこにもいけない感情は自分で殺していかなければならない。作品をみた時、観覧者はそれを見て何かしら考えられるものを作れたら、と思う。
あさこ はるか 略歴
1998 東京生まれ
2016 武蔵野美術大学 造形学部油絵学科版画専攻 入学
2016 武蔵野美術大学 芸術祭[本当のこと展] キセサクラ、加藤万結との3人展
2017 武蔵野美術大学 芸術祭[extreme展] 加藤万結との2人展
2018 武蔵野美術大学 造形学部油絵学科油絵専攻 転専科
2018 武蔵野美術大学 芸術祭 展示大賞[この世は地獄展]
2019 個展[いつも手には狂気を](S.Y.P Art Space、東京)