Discussion: 芸術と科学 – 主観と客観を超えて –
出演者 : アーサー・ファン / 儀保 克幸 / 田島鉄也(コーディネータ)
Discussion Archives : Tetsuya Tajima Website
● 5.14 (Sun) 16:00 – 18:00(2時間)(終了後 懇親会)
● アーサー・ファン
コンセプチュアルアーティスト http://www.arthurjhuang.com/
脳科学研究者でもある彼は、空間の中で自分の場所を記憶する脳内のメカニズムにヒントを得て、その日一日に行った道筋を卵の殻の上に記載する作品シリーズを展開している。
● 儀保 克幸
彫刻家 https://gibonee.jimdo.com/works/
まるで心があるかのような少年や少女の像を、木彫やテラコッタで制作している。
● 田島鉄也(コーディネータ)
アーティスト https://www.te-tajima.com/
近年の脳科学の進歩は著しく、科学的な精神現象の解明が進んできました。認知や感情を脳の機能によって説明することができるようになってきました。心は、もはや神秘的な現象ではなく神経生理学的な現象として捉えることができるようになってきました。美を感じるとき脳はどのような状態にあるかという検討もなされています。しかしそのような取り組みには決定的なギャップがあります。主観と客観です。感情は脳の機能で客観的に説明できるとしても当人にとって悲しみは絶対的に悲しい。科学は心の主観の前では無力です。主観(芸術)と客観(科学)の対立は、最近ますます際立っています。しかしこの二つは本当に完全に隔たっているもので、永久に出会うことがないのでしょうか?主観と客観の深い谷に、橋がかかることは無いのでしょうか?ここに二人の芸術家を迎えてその問題を話してみたいと思います。一人はコンセプチュアルアーティストで現役の脳科学研究者でもあり、客観的なアプローチから自身の心の働きを追及しています。もうひとりは彫刻家で主観的なアプローチから像に心を吹き込むかのような制作をします。それぞれのアプローチから主観と客観の問題に切り込む議論を期待します。
田島鉄也
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