Artist Residency Norland 報告会 ゲスト:湯浅 克俊 氏・椛田有理 氏

この度、S.Y.P Art Space では前回の滝澤 徹也に引き続き、Nordland Kultur senter でのArtist Residency Norlandでの滞在制作をしてきた村上 郁 の個展 - ペン先のインクの中に、その文字を映す反射光に –  を行います。

2016. 7. 22 (Fri) – 31 (Sun) Open at Fri. Sat. Sun. only  金土日のみのオープン
13:00 – 20:00  最終日は17:00 まで
7.23 (Sat) 18:00 – 20:00 : オープニングパーティー&ノルウェーレジデンス報告会
Opening Party & Report of Residence of Norway
Guest : Katsutoshi Yuasa, Yuuri Kabata

湯浅 克俊  /  KATSUTOSHI Yuasa

Portrait1978年東京生まれ。2002年、武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。2005年、ロイヤルカレッジオブアート修士課程版画学科修了。大学院修了後は世界各国のアーティストインレジデンス(滞在制作)に参加しながら作品を制作。主な滞在制作先としてはライクスアカデミー(アムステルダム)、シテデザール(パリ)、カラアートインスティチュート(バークリー)など。国内外で数多くの個展を開催、美術館での展覧会にも参加。最近の主な個展はArtify Gallery(香港)、Lawrence Art Center(米国)、Galerie der Stadt Backnang(ドイツ)、Gallery YUKI-SIS(東京)。参加した主なグループ展としてはC-mine cultuurcentrum(ベルギー)、Kala Art Gallery(バークリー)、横浜美術館など。近年は展覧会のキューレションも行う。主なパブリックコレクションとしてLaing Art Gallery(英国)、Victoria&Albert Museum(英国)など。2011年にTowry Print PrizeとNorthern Print Prizeを受賞。

新作2

 

 

 

 

 

 

椛田有理  /  YUURI Kabata


村上 郁 個展 - ペン先のインクの中に、その文字を映す反射光に –

Murakami

この度、S.Y.P Art Space では前回の滝澤 徹也に引き続き、Nordland Kultur senter でのArtist Residency Norlandでの滞在制作をしてきた村上 郁 の個展 - ペン先のインクの中に、その文字を映す反射光に –  を行います。

2016. 7. 22 (Fri) – 31 (Sun) Open at Fri. Sat. Sun. only  金土日のみのオープン
13:00 – 20:00  最終日は17:00 まで
7.23 (Sat)  18:00 – 20:00  : オープニングパーティー&ノルウェーレジデンス報告会
Opening Party & Report of Residence of Norway
ゲスト:湯浅 克俊 氏・椛田有理 氏

 

– ペン先のインクの中に、その文字を映す反射光に –  Concept

旅先から送られてきた絵はがきを読む。裏と表を見比べながら、すこしばかり自己満足気な文を頼りに、その土地を想像する。本当に友人は、そこにいる/いたのだろうか?また、かつてロンドンに住んでいた私が祖母に送った絵ハガキが、2ヶ月過ぎたのちに宛先不明で戻ってきたとき、思わず祖母の身を案じてしまったのは理解しがたいことではないはずだ。(おまけに2ヶ月前に自分で書いた恥ずかしい絵ハガキを受けとってしまう。)

 このふたつの事実から、郵便を通して送り届けられるものは、一直線に相手の元に届かないらしいということだ。書き手としては相手と向かい合わせのつもりで書いていても、その意図する方向を見えない介在者が引き延ばしたり正反対に曲げたり、逆転してしまったりする。そのことから、あらゆるメッセージがやりとりされる仮想の空間には、その内容を変質させてしまう介在者がいるのではないかと考えた。

 これらの意図から制作された「電球都市」──絵ハガキや写真と電球を組み合わせた作品に、今回はさまざまな介在者をはさんでインスタレーションを構成しようと思う。介在者の姿こそ目に見えないが、中継点を通る度にいくぶん具体的に見えてくるように思われる。それはたぶん郵便局の中におり、配達員のなかにまぎれ、区分機にとりつき、絵はがきの中に入り込み、風景の中に、切手の中に、ペン先のインクの中に、その文字を映す反射光に、そして読む者の目の中に。ともかく、亡霊のように見えないがあたりにいることだけは感じられ、まっすぐに進む伝達の意図を彼らが少しずつずらしていく。その異質なものをギャラリー空間に落とし込もうと思う。

村上 郁

 

村上郁/Murakami Kaoru

東京都生まれ。2008年Central Saint Martins Collage of Art and Design卒業。

油絵と銅版画を学んだ後、渡英して現代美術を学ぶ。ポストカードや文章、日用品や写真といった存在や状況の証拠となる物をもとに、再現不可能な他者の存在をどれだけ知覚できるかを検証している。08年群馬青年ビエンナーレ(群馬県立美術館)、TAMA VIVANTⅡ(多摩美術大学)、中之条ビエンナーレ2015など。

http://www.kaorumurakami.info/

〇学歴

2008  BA(Hons) Fine Art, Central Saint Martins Collage卒業

2004 多摩美術大学 美術学部 絵画学科 版画専攻 卒業

2000 東京都立芸術高等学校 油画専攻 卒業

〇おもな個展

2014 「Bulb Cities」遊工房アートスペース、東京

2010 「最期の絵はがきがポストに向かう」Loop Hole、東京

2009 「共依存的、見えない都市」GalleryQ、東京

〇おもなグループ展

2014 「Project6581」Japan Creative Center、シンガポール

2013 「Mosaic/Triangle」INSTINC、シンガポール

2012 「Unknown Life」アユミギャラリーほか、東京

2011 「皮膚と地図Ⅱ」新宿眼科画廊、東京

2010 「TAMA VIVANTⅡ/ポイケドジャナイ」多摩美術大学ほか、東京

2009 「The Heartwarming展」GalleryQ, 東京

2008  「群馬青年ビエンナーレ」群馬県立美術館, 群馬

    「Other Asias – InFormation」Nolias Gallery, ロンドン

〇芸術祭・レジデンス参加歴

2016 Nordland Culture Centre(ノルウェー)に滞在予定

2015 中之条ビエンナーレ2015

2013 「Project6581」にてINSTINC(シンガポール)に滞在

2012〜2014 国際野外芸術展トロールの森

 

 


矢部 佳宏 氏

矢部プロフィール写真縮小

この度、S.Y.P Art Space では滝澤 徹也 個展 のトークイベントゲストとして「西会津国際芸術村」の矢部 佳宏 氏をお招きします。

Artist Talk & Opening Party : 7.9 (Sat) 17:00 ~ 20:00

プロフィール
1978年福島県西会津町生まれ。マニトバ大学大学院ランドスケープアーキテクチャー修士(カナダ)。(株)上山良子ランドスケープデザイン研究所、studio CLYNE, NITA DESIGN GROUP(上海)等を経て、現職。
持続可能な集落風景デザインを研究した後、都市計画や公園緑地の設計などに携わる。震災を機に先祖伝来の山村に移住し、ランドスケープ・デザインのプロセス思考を地域に役立てるべく、西会津国際芸術村を拠点に様々な活動を展開している。