Donald Cameron Solo Exhibition 紹介文

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Donald Cameron
Solo Exhibition  “New Work”

2014.9.5 – 9.21 Donald Cameronはニューヨーク在住のアーティストで、自然界からインスピレーションを受けて、それらのパターンや形を抽象的な絵画へと変換し作品を制作しています。
彼は今年5月から東京に滞在して新作を制作してきました。今回はそれらの新しい挑戦の結果を展示いたします。

彼とはじめて出会ったのは、2012年に瀬戸内海に浮かぶ小豆島にアーティスト・イン・レジデンスで滞在していた時だった。私が滞在していたのは ” Shodoshima Art Project 第7回小豆島A.I.R ” で、彼は “ アート・ビオ・トープ小豆島 ” という別のレジデンスに滞在していた。2mを超える長身のアメリカ人は、とてもおおらかで物腰の柔らかい人物だった。しかし、観せてもらった彼の作品は、その性格からは想像がつかない様な激しい色彩がぶつかり合い長く見ているとむしろ眼球が色彩を感じなくなるほど強烈だった。
その頃は、廃屋をモチーフに描いていて、廃屋のシルエットを色彩によって歪め、風化した時間をぶつかり合う色彩によって感じさせる様な作品であったのだが、今回の作品は一つのモチーフに限定されておらず、ますます自然界から得たパターンや形を彼のフィルターを通して色彩として画面に起こして行くことにフォーカスした作品となっている様に思う。
また、今までは画面に直接油絵の具で描いていたのだが、今回は自然の風景のGiclee Print(ジクレープリント)の上に驚くべき色彩感覚を感じさせる色を載せて世界を構成している。その中で特に興味深いのは絵の具によって下のプリントを溶かしながら表現するという技法を使用していることだ。風景からの形態を絵の具によってパターンと混ぜ合わせ新しい世界を構築しているかのようである。

吉野 祥太郎

S.Y.P Art Space
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